こんにちは。
「認知症の父の介護と会社の経営、両方で兄弟げんかになりそうで…」
この切実な相談を寄せてくれたのは、従業員30名の中堅印刷会社を継いだ2代目社長でした。
実は、経営者家族の相続トラブルは平均7年も長期化すると言われています。
その間、会社の意思決定は停滞し、家族の絆は崩壊していく——。
これを防ぐ最も効果的な方法が「家族会議」です。
ある運送会社の社長は、お父様に認知症の初期症状が出始めた段階で家族会議を開催しました。
議題は2つだけ。「父親の介護をどうするか」と「会社の経営をどう引き継ぐか」。
3時間の話し合いの結果、家族全員が納得する形で役割分担が決まり、その後も円満な関係を保っています。
「あの会議を開いて本当に良かった。
もし開いていなかったら、今頃は家族バラバラだったかもしれません」
社長のこの言葉が、今も強く印象に残っています。
では、どうすれば効果的な家族会議が開けるのか?ポイントを3つご紹介します。
1. 適切なタイミングで開催する
・全員が元気なうちに(特にお父様・お母様が判断能力のあるうちに)
・大きな決断の前に(事業承継や不動産売却など)
・できれば年1回など、定期的に開催する習慣をつける
2. 参加者と議題を明確にする
・誰を呼ぶか(配偶者、子供、場合によっては孫まで)
・何を話すか(会社の将来、親の介護、資産の分け方など)
・どこまで決めるか(結論を急がず、まずは意見交換から)
3. 第三者の関与を検討する
・中立の立場の人に司会をお願いする
・法律や税金の問題は専門家のアドバイスを受ける
・議事録を残し、合意事項を明確にしておく
先ほどの印刷会社の社長も、この3つを意識して家族会議を開催しました。
後日、「兄弟で本音を話せたのは初めてでした」と嬉しそうに報告してくれました。
家族会議は「争いを防ぐ場」であると同時に、「絆を深める場」でもあるのです。
年末年始、久しぶりに家族が集まる機会はありませんか?
その場を、家族会議のきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
次回は「これだけは押さえたい!最新の相続・事業承継対策」をお届けします。